ガランダスはリィを庇い、ラシオスの一撃を真正面から受けた。
『龍……龍はダメなノ……滅ボさナきゃ……』
リィは視界いっぱいに映るガランダスへひたすら影爪を放つ。
しかしそれを避ける事なく、全てをその身で受け止めた。
「ガランダス! そこをどけ、いくらお前でもそれ以上は……!」
「……ラシオス。アンタはオレを棄てたわけじゃなかったんだな」
(アンタがどうしようもなく不器用で言葉下手なのは、オレが一番知っていたはずなのによ…)
ラシオスの本心に憎しみが薄れていく中で、ガランダスは思い知った。
彼女の行動を疑い、共に戦い続けなかった自分に後悔していた事を。
小さく苦笑したガランダスは、攻撃を止めないリィに巨体を向けて、そのまま大きな手で抱きしめる。
「お嬢に会わなかったら、オレは今の言葉も信じる事なく人を……アンタを憎み続けただろう」
あの戦の後、リィと出会い共に過ごして、もう一度信じようと思えるようになれた。
今はこの少女の家族になりたいと、守りたいと願っている。
「アンタがお嬢を傷つけるのも、お嬢がアンタを傷つけるのも御免だ。今度は絶対に後悔しねぇ。最後まで……オレがお嬢を守る」
痛みに耐えながらも告げた言葉が届き、ラシオスは静かに剣を降ろす。
そして、もう一人。
『……ガー……さ……ん……』
もう二度と聞けないと思っていた呼び名が、ガランダスの耳に届いた。
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しっかり予習するんだズオ(`・ω・´)