龍の章ストーリーを更新!「裁断者Ⅰ」「足止めⅠ」の2話を追加

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龍の章ストーリーを更新!「裁断者Ⅰ」「足止めⅠ」の2話を追加
 
ストーリーの龍の章の話が更新された。


 
 
裁断者Ⅰ
ロミアを救出し、ディステルやイルム達を止めるために天城へと辿り着いたリクウと獄幻魔達は、それぞれ目的の者を見つけ出すべく二手に分かれて先へと進んでいた。
堂々と城門を破壊し進行するズオーにスカーレットとアーミルが続いて行く。
しかし行く手を阻むように、彼等の影を無数の黒い棘が縫い留めた。
「……!」
「クフ、フフフッ。いらっしゃい黒ニャンコ」
足止めを食らった獄幻魔達の前に、暗闇の中から龍に乗った女性が姿を現した。
「クフ、黒ニャンコは大事なお姫様をお迎えにきたのよねぇ。でもざぁんねん、それは叶えてあげられないの。だってアタシが処分しちゃうんだもの」
黒の衣を纏い愉快げにこちらを見下ろす彼女を前に、アーミルとスカーレットが即座に主の前へと出る。
「どなたか存じませんが、ズオー様に対してあまりに不敬ですね」
「女の子は丁重に扱いたいけど、僕ら今とても急いでるんだよね。そこどいてくれないかな」
それぞれ魔獣と植物を召喚し、邪魔者を排除しようとする二人。
しかし彼女はにやりと笑ったまま片手を一振り、それらを薙ぎ払った。
「だぁめ。だって黒ニャンコが悪いのよ? 愛しい愛しいあの人に創られておきながら、与えられた役目以外に心を向けてしまうから。クフ、フフフ。そうよ、だから処分しにきたの。身の程知らずの獣をね」
光の宿らない冷たい瞳がにまりと歪む。
彼女から漂う闇の気配にズオーが鞘に手をかけた、その時。
「発見ー!」
明るい声を響かせ、グライザーに乗ったプラリネが頭上に現れた。
張り詰める空気の中に突如乱入した存在へ全員の視線が集中する。
しかしプラリネは、目の前の彼女だけを見ている。
「やっと見つけたよ。ずーっと会いたかったんだ。ボクの、大事なお友達だから」
いつになく真剣な表情を見せるプラリネに、彼女はしばらく黙った後うっとりとした目を向け、両手を広げてみせる。
「クフ、クフフ。嬉しいわぁプラリネ。アタシに会いにきてくれたのね。アタシもねぇ、アンタにずぅっと会いたかったのよ。だってアタシね」
 
アンタをずっと、この手で裁きたいと思っていたのだから。
 
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足止めⅠ
ディステルやイルム達を止めるために天城へと辿り着いたリクウは獄幻魔達と別れ、手紙を受け取り駆け付けたリューネ、シルヴィと共に城内に潜入していた。
しかし彼等の前に、侵入者を排除するべくインディゴが現れる。
「忌々しい龍契士どもめ……。イルム様の邪魔はさせないわ」
彼女は無数の魔龍達をリクウ達へとけしかけた。
「今更こんなもので、私達を倒せると思っているの!?」
「無理でしょうね。けれど足止めくらいにはなるでしょう」
シルヴィが斧を振るい、周囲の敵を一掃する。
しかし拓かれた道はすぐさま別の龍が塞ぎ、再び彼女達を取り囲む。
1体1体はそれほど強くない魔龍達も、数が多ければ時間がかかってしまう。
さらに追い打ちをかけるかのように、氷の牢が魔龍もろともリクウ達を閉じ込めた。
「完全なる魔導書が生み出されるまで、しばらく付き合ってもらうわ。すべてはイルム様のために」
捨て身に近しいインディゴに、リクウは焦りを滲ませる。
(獄幻魔の方にも追手はかかっているはず……。ここは力を出し惜しみしている場合じゃない)
龍筆を持つ手に力を籠めた瞬間。
 
「みぃつけた」
 
可愛らしい声と共に、見知らぬ少年が炎を纏った刃で堅牢な氷牢を容易く斬り壊した。
「な……何者!?」
突然目の前に現れた少年にインディゴが驚愕の声を上げた。
彼は大きな笠をクイッと上に持ち上げて、茫然としていたリクウに手を振る。
「や! 久しいなリクウ!」
にっこりと人好きのしそうな笑顔で、気心が知れたかのような挨拶。が。
「……誰ですか」
頭上に?マークを飛ばした彼に、少年はその笑みを一層深める。
「うんうんそうか、お前このオレを忘れたのか。後で覚えとけな?」
 
【関連モンスター】

 
 
しっかり予習するんだズオ(`・ω・´)