リィの攻撃を凌ぎながら好機を窺う中、ラシオスはガランダスの言っていた戦の事を想い起こしていた。
あの時、戦場で戦えなくなるほどの深手を負い、それでもガランダスは戦場に立ち続けようとした。
(誇り高い私の龍。こんなところでお前を失いたくない)
だから”戦場に貴様は必要ない”と自ら突き放して強制的に遠ざけた。
今は共に戦えなくとも、傷が癒えればまた次があると信じたから。
しかしその後、ガランダスは忽然と姿を消し召喚に応じることはなかった。
(そしてお前は今、捕えるべき者の契約龍となっている)
「あの時の出来事が切っ掛けで今のお前があるのなら、全て私のせいだ」
戻れと言うつもりはない。敵として立ち塞がるならば全力で倒すつもりだった。
「……だが、その娘のせいでお前が傷付いているのなら話は別だ!」
彼女の言葉に、ガランダスは大きく動揺する。
「私の戦友から離れろ、龍契士!」
猛攻を受けリィの動きがわずかに遅れた瞬間を見逃さず、ラシオスは大剣をかざす。
振り下ろされる刃。しかし、それを真正面から受けたのは。
「グ……ァアッ」
……リィを庇うようにして間に入ったガランダスだった。
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しっかり予習するんだズオ(`・ω・´)